私が出かけている日に、あーちゃんとお母さんは二人で近所のスーパーに買い物に行きました。 そのスーパーは、本当に家の近所にあり、大人なら普通に歩いて5分ほどで着く距離です。 地階に在る食料品売り場で買い物をしていたときに、あーちゃんが居なくなってしまったそうです。ただ、それはいつもの事で、いつも勝手にどこかに行ってしまいますが、大体行く場所が決まっているので、すぐに見つける事が出来ますが、その日は違いました。 地下に在るあーちゃんがいつも行く場所には、居なかったのです。 いつもは、勝手に違う階には行かないのですが、その日は3階に在るおもちゃ売り場や、ゲームコーナーも探しに行きました。けれども、それでもあーちゃんは見つかりませんでした。 おかあさんは店員さんに頼んで、迷子案内の放送をしてもらい、且つ自分でも探し回ったそうです、けれどもどこにも居ませんでした。 ふと「ひょっとしたら家に帰って居るのかも」と、思い、一度家に帰ってみることにしました。 すると、スーパーから帰る途中に、自宅のマンションの2軒隣に在る、ゲームソフトの販売店の中にあーちゃんが居たのです。 スーパーからゲームソフトの販売店まで、近いとはいえ、信号の有る横断歩道を渡らなければなりません。 普通の9歳児なら、そう心配しなくても良い行動ですが、あーちゃんの場合は、不安が有ります。 今までは、買い物をしている階から居なくなる事は無かったですし、また、あーちゃん自身も違う階に一人で行くのは不安だったようです。 歩いて4〜5分の距離とはいえ、一人で歩いて行ける様になったあーちゃんの行動を誉めるべきなのでしょうか。 ただ、一つ言えるのは、これからますます目が離せなくなりました。 2002.8.3 |
最近は、どこの学校も運動会をする時期が早くなったと思います。 あーちゃんの通っている小学校も、先日運動会が有りました。 実は、あーちゃんは、運動会の経験が多いのです。1歳の頃から施設で運動会を経験していますので、今回で8回目の運動会になります。 運動会の種目も、学年が上がる毎に難しい種目になっていきます。去年までは、走ると言っても、一直線に旗の所まで走り、クルッと回って戻ってくると言った物でしたが、今年は、クラス対抗のリレーです。 グラウンドのトラックを1人で半周し、次の人にバトンを渡します。 あーちゃんは1人で走れないだろうと思い、おかあさんは前もって先生に「4分の1周にして下さい」と、お願いしていました。けれども運動会当日私もおかあさんも、見てビックリ、4分の1周の所には、誰も立っていません、そうです、あーちゃんはみんなと同じ様に、半周を走らなければならないのです。 「ちゃんとバトンをもらって、走れるのだろうか?」と、不安でしたが、あーちゃんは、ちゃんと走りました。大勢の人が見ているので、ちょっと緊張して照れていましたが、1人でバトンをもらって、走って、次の子にバトンを渡していました。 去年の運動会の時に「来年は、リレーだけど、出来ないだろうな」と、思っていたのですが、ちゃんと出来ました。 ただ、1位でもらったバトンですが、あーちゃんの所で抜かされて、最下位の6位になってしまいました。 練習の時は、もっと速く走っていたそうですが、運動会本番での緊張と、大勢の人に見られている恥ずかしさで、実力が発揮出来なかったようです。 けれど、一生懸命走った事を誉めてやりたいです。 2002.10.1 |
日常生活の中であーちゃんがもっとも苦手なのが、ウンチです。 以前からずっとパンツにウンチをします。 何度かトイレで座らせたりしましたが、オシッコと違いウンチは回数も少ないうえに、我慢するみたいで、今までトイレでウンチをしたことがありません。「4年生になったらトイレでしてね」と言っていたのですが、いざ4年生になってもトイレでする気がありません。あーちゃんも3年生の時は「4年生になったらトイレでする」と言っていたのですが、ダメでした。 あーちゃんはウォシュレットが怖い様なのです。ずっと前におかあさんがあーちゃんにいたずらしてウォシュレットを使ったのです、その時あーちゃんは大泣きしました。それ以来ウォシュレットが怖いのです。いたずらしたトイレは家のトイレでは無かったのですが、家のトイレもウォシュレットが付いていて、あーちゃんはウンチの後はウォシュレットを使わないといけないと思い込んでいるようです。これが原因かもしれませんが、もちろんウォシュレットは使わなくて良いと言い聞かせてはいます。 一度私が「パンツにウンチしたらあかんで」と、強く言い聞かせたのですが、私の居る家でしない代わりに学校でするようになってしまい、余計に大変になりましたので。家でする事を許可しましたが、それ以来今でも「ウンチしていい?」と私に聞くようになりました。 ウンチが出そうな事もわかっているのに、トイレでしない、オシッコの時は強く言い聞かせればトイレでするようになったのですが、どうすればいいのかわからなくなってしまっています。 2003.5.1 |
2週間ほど前からあーちゃんはピアノのレッスンが受けられなくなりました。 特に環境が変わったわけでもありません。普段からピアノのレッスンが好きなあーちゃんは、普段通りにおかあさんと一緒に家を出て、レッスンに行きましたが、いざレッスンが始まる時になって、ピアノを弾くのを嫌がりました。 過去にも機嫌の悪い時に、弾くのを嫌がった事はあるのですが、そういった時でもレッスン時間の終了間際には、落ち着いて弾いていました、けれども今回は全くダメでした。 するべき事をしないままでいるのは嫌いなあーちゃんですから、「レッスンしないなら帰ろう」と言うおかあさんに対して「イヤだ」と言います、でも、「それだったら弾いて」と言うと、それも「イヤだ」と言います。 結局最後は、レッスン時間の終了で、嫌がるあーちゃんを無理矢理連れて帰りました。次のレッスンもその次のレッスンも同じ状態でしたので、先生と相談してしばらくレッスンを休んで様子を見ようという事になりました。 なぜこうなってしまったのか、はっきりとはわからないのですが、少し思い当たる事があります。レッスンを嫌がり始めた少し前に、障害児が出演する演奏会にあーちゃんも奏者として出演しました。 あーちゃんを含めて3人の子どもが出演し、あーちゃんの順番は3番目でした。そのなかであーちゃんより1〜2歳年下の男の子が2番目に演奏しました、その子の演奏がとても上手く、みんな感心していました。 けれども、あーちゃんにとってはショックだったようで、自分の番がきても演奏するのを嫌がりました、なんとかなだめてその場は演奏する事が出来ましたが、どうやらその一件があーちゃんの中で尾を引いているようです。 今まで他人と比べてどうのこうのと思うあーちゃんでは無かったのですが、どうも自分より年下の子が自分より上手く弾くのを目の当たりにして、少しビビってしまったのかもしれません。他人と自分を比べられるという事は、それだけ成長したという事なのでしょうが、どうすればその壁を乗り越えられるのか、今悩んでいます。 2003.9.1 |
ひらがなの読み書きは何とか出来るようになったあーちゃんですが、この夏休みの宿題をやらせていると、大きな弱点があるのがわかりました。 「あ」や「お」の字を書く時も、最初の頃は反対に回していたりしたのですが(わかりますか?)、最近はそういった事もなくなり、ずいぶんと上手くかけるようになりました。 普段の宿題で、物の絵が描いてあり、その横にその物の名前が書いてあり、その名前をあーちゃんが書くというのがあるのですが、それは完璧に出来ます。ですから今回書くような弱点があるとは気づかなかったのです。 その弱点とは、この夏休みの宿題で、物の絵は描いてあるのですが、名前が書いていないといった物が出たのです。するとあーちゃんは、その物の名前を書く事が出来ませんでした。こちらがその都度「これは何々やろ?」と言うと、書けるといった状態です。 まだまだ、文字と言葉が一致していない様です。 2003.9.1 |
8月から休んでいたピアノのレッスンですが、あーちゃんに「レッスンに行く?」と聞くと、「行く」と言う時と「行かない」という時があり、あーちゃん自身迷っているようでした。 といってもいつまでもはっきりしない態度では、ピアノの先生も困ると思い、先日レッスンに連れて行きました。予想していた通り自分でピアノを弾こうとはしませんでした。 そこで、先生がピアノを弾き始めてくれました。 レッスンの時間は30分なのですが、15分以上先生は色々な曲を弾いてくれました。それをじっと聴いていたあーちゃんは、自分も弾きたくなったか、やっとピアノに向かって座るようになり、レッスンを出来るようになりました。 あーちゃんの心の中で引っかかっていた何かが吹っ切れたのでしょう、一度弾き始めると後は今まで通りにレッスンを受ける事が出来るようになりました。 何が原因なのかはわかりませんが、あーちゃん自身で解決出来たようなので、よしとしておこうと思います。 2003.11.1 |
トイレでウンチが出来なかったあーちゃんですが、先日やっとの思いでトイレでウンチが出来ました。 あーちゃん自身も喜んでいたのですが、それ以上におかあさんが大喜びで、お祝いだと言ってケーキを買ってきました。私はちょっと嫌な予感があったのですが、その事は話さずにいました。 数日後私の予感は的中してしまいました。思っていた通りあーちゃんは、またパンツにウンチをしてしまったのです。 私もショックでしたが、それ以上におかあさんのショックが大きく、かなり落胆していました。 その後数回あーちゃんはトイレでウンチをしなくなり、またしようという気も無くなったようで、私たちもどうすれば良いのかわからなくなってしまいました。 そこで、あーちゃん自身切羽詰まらないとしないだろうと思い、最後の手段としてあーちゃんを「脅す」事にしました。一つ間違えば大変な事になるのですが、これしか方法が見つからなかったのです。 脅す台詞は「あーちゃんをトイレでウンチが出来るようになるまで施設に入れる」と言う物でした。 実際にトイレ訓練や日常の生活訓練を行っている施設がありますが、子供自身の精神的負担も大きいようで、かなり大変だそうですが、一時期はそういうところに頼ろうかと真剣に考えたこともありました。 で、その事を脅す題材にしたのです。 脅した結果、あーちゃんはトイレでウンチが出来るようになりました。全てのことに脅すと言ったようなことが当てはめられるとは思いませんが、たまには思い切った策も必要なようです。 2003.12.1 |
あーちゃんは小学校のなかよしクラスに通っていますが、今回はそのクラスの授業について書きます。 あーちゃんの通っているなかよしクラスでは、植物を植える授業があります、その中に大根やさつまいもを植える時間もあります。普通、授業で野菜を植えると、育って収穫して、それで終わりといった感じですが、あーちゃんのクラスではちょっと違います。 あーちゃんたちは自分で植え、育て、収穫した野菜をこれまた授業で販売をします。買いに来てくれるお客さんは、校長先生や教頭先生を始め、手が空いている先生達です。お金も大根1本50円といったところですが、もちろん本物のお金を扱います。 子供達は、各自「商品を渡す」係や「おつりを渡す」係にわかれ、販売をしています。商品点数を増やすと子供達が混乱するので、販売するのは大根のみですが、それでも子供達は、楽しんで販売をしています。 種をまき、育て、収穫して、販売し、お金をもらう、そこには、ごくごく基本ですが社会の縮図があると思います。 私やお母さんもこの授業のすばらしさに感心していますし、あーちゃんも大好きな授業の一つです。机上の理論だけでなく、実際に商品に触れ、お金に触れる、こういった授業はとても有意義だと思います。 2004.3.5 |